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2018.03.10

母乳分泌過多症について

横浜市の田渕レディスクリニックです。
今回は母乳分泌過多症についてお伝えします。

◆母乳分泌過多症とは

母乳分泌過多症とは、赤ちゃんが飲む母乳の量に対して分泌される母乳量が多すぎることを言います。母乳が多く分泌されるのは問題ないと感じる方も多いと思われますが、母乳分泌過多症になるとおっぱいに痛みを感じたり、乳腺炎になったりと、様々なトラブルの原因になるほか、母乳を飲む赤ちゃんにとっても母乳の量が多いと飲む時にむせたり、吐いてしまうなど、決して望ましくありません。

母乳分泌過多症の原因には、以下のようなものがありますので、原因を知り、改善していくように心がけていきましょう。

・赤ちゃんがおっぱいを上手に飲めていない
生まれたての赤ちゃんの中には、おっぱいを上手に飲むことができない子が多くいます。赤ちゃんがおっぱいを吸うために乳頭に刺激を与えると、お母さんの体は母乳を作りますが、赤ちゃんが飲めないままだと母乳が余ってしまい、母乳過多状態になってしまいます。

・乳腺が発達しすぎている
母乳の出る量は、母乳を分泌する乳腺の発達具合が関係しています。乳腺の発達には個人差がありますが、乳腺の発達が良すぎると、母乳分泌過多症になりやすいといわれています。

・搾乳のしすぎ
母乳過多になると、おっぱいが張って痛みを伴うこともあるため、張りを和らげるために搾乳を行う方も多いでしょう。ですが搾乳をし過ぎるとおっぱいに母乳がなくなってしまい、なくなった母乳を作ろうとしてしまうため、さらに母乳過多になってしまう可能性があります。張りを和らげるための搾乳をする際には加減して行いましょう。

・高プロラクチン血症
母乳過多の原因には高プロラクチン血症という疾患が関係していることもあります。プロラクチンは脳の直下にある脳下垂体から分泌されるホルモンで、母乳の分泌を促す働きがあります。
このプロラクチンの血中濃度が高すぎると、母乳過多やほかにも様々な症状をもたらします。

◆改善方法

おっぱいが張った状態で母乳を与えようとすると、母乳の勢いが良すぎて赤ちゃんがむせたり吐いたりする可能性がありますので、授乳前に軽くマッサージや搾乳をして、赤ちゃんが飲みやすい状態にしておきましょう。搾乳しすぎるのは母乳過多の原因となりますので、勢いを和らげる程度にしておきましょう。
赤ちゃんが上手に母乳を飲めていないと感じたら抱っこの仕方や飲ませ方を工夫して、赤ちゃんがきちんと母乳を飲めるようにしてあげることも大切です。赤ちゃんの飲み方を観察して、飲み方が浅くないか、顔や鼻を圧迫していないか、体や首がよじれていないかなどを確認して、赤ちゃんが上手に飲めるようにしてあげましょう。

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