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2017.10.14

子宮内膜増殖症について

横浜市の田渕レディスクリニックです。
今回は子宮の病気である子宮内膜増殖症についてお伝えします。

◆子宮内膜増殖症ってどんな病気?

子宮の内膜は受精卵が着床するのに必要な準備のため、毎月増殖して厚くなりますが、その内膜が必要以上に増殖してしまうのが子宮内膜増殖症です。
そのため月経になると剥離する内膜が増え、経血量が多くなる、経血の中にかたまりが混ざるなどの症状が出ます。
ホルモンバランスの異常が原因で、エストロゲン(卵胞ホルモン)の作用が強く出ることで起こります。エストロゲンだけを投与するホルモン療法や、多のう胞性卵巣症候群、肥満が要因となる場合もあります。月経が不順な人は特に注意が必要です。
この病気で増殖した内膜の細胞の異型が強い場合を「子宮内膜異型増殖症」といい、通常の異型のない増殖症では、がん化する可能性はわずかです。
子宮内膜増殖症は子宮体がんの前がん状態にあたり、がんに変化する可能性があります。特に閉経後その確率が高くなりますが、近年では20代で内膜増殖症がみつかることも多くなっていますので、年齢にかかわらず、月経不順や不正出血などがつづく人は、子宮体がんの検診を受けることが望まれます。

◆治すには

異型を伴っていない場合であれば、そのまま経過観察になります。3~6か月に一度は検診を欠かさず受けるようにしましょう。内膜増殖症の症状がずっとつづくようであれば、内膜が定期的に剥離するよう、規則正しく月経を起こすためのホルモン療法をすることもあります 。
もしも異型だった場合は、閉経しているかどうか、これから妊娠を望むかどうかなどによって、治療方針が異なってきます。
閉経後の場合は子宮体がんへ変化する可能性も高いので、子宮全摘出手術ですべて摘出するのがよいとされていますが、閉経前でこれから妊娠を望むような場合であれば、ホルモン療法を行う、子宮内膜を全面掻爬するなどの方法があります。

また、不妊を伴っている場合は、排卵誘発剤できちんとした排卵をうながすことも内膜増殖症の治療になります。

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